『多分そいつ、今頃パフェとか食ってるよ。』でひび割れた気持ちをメンテナンス
何にしてもメリットがあればデメリットもある。
例を2つ挙げよう
1つは圧力鍋。
これを使えばとろっとろの豚の角煮もあっという間に作れる、でも鍋洗いはデコボコがあるぶん普通の鍋よりもすごく面倒だ。
また、高い山の頂上からの眺めは素晴らしいが、そこにいくまで長時間の登山が必要で、翌日は筋肉痛になってしまう。
手間のかかる鍋洗いが嫌なら長時間に及ぶ調理を覚悟しなければだし、(美味しい豚の角煮を食べたければ、だが)、澄んだ空気と素敵な景色を体験したければ登山の疲れと筋肉痛を覚悟しなければならないのだ。
物事だいたいそういうことになっている。
そして、現代の人間社会は「そういうことになっている」が、とても複雑に、しかもいや~な感じにはびこっている気がする。
そのひとつが「SNS」だ。
ネットの世界は非常に便利で、どこにいても人とつながったり、買い物もできるなどメリットはいくらでもある。
ところがだ、それに匹敵するほどのデメリットもあるのだ。
それも困ったことに、そのデメリットは主に人のデリケートな部分に悪さをする。
現代社会には、そんなふうにSNSの何気ない一言が妙に気になるタイプの人がたくさんいるようだ。
そんな人間関係のモヤモヤを払拭するために「多分そいつ、今頃パフェとか食ってるよ」は一服の清涼剤となるだろう。
内容は御幣を恐れず言うならば、すべては人間関係のモヤモヤに端を発したことが書かれているということだ。
こじらせる前にこの本で、ひび割れた気持ちをメンテナンスしてはどうだろうか。
問題は自分のなかにあるよ。
こんなに頑張ったのに! じゃなく、頑張りたかったんだよね? そう思ってみようよ。
みたいな感じでにやんわりジンワリひび割れた気持ちに手当てをしてくれる。
それにしても言い得て妙なタイトルである。
人間関係の問題は、おおむねそんなもの。
自分が気にしているほど、人は気にしていない。
だったら気にするだけ損とも言える。
関わり合うすべての人のことを突き詰めて考えていたら、
神経なんか擦り切れるどころか粉々になってどこかに飛んでいってしまう。だろう。