山田孝之「クローズ」で不良役 を演じたことが転機に
俳優の山田孝之(37)が5月30日TBS系「日曜日の初耳学」に出演し、林修の人気企画「インタビュアー林修」でこれまでの俳優人生を振り返り、俳優業の葛藤や出演作品への思いなどを語った。
鹿児島出身の山田は中学時代、姉がすでにストリートモデルとして人気を獲得していたことに、姉にできるのなら自分でもできるだろうと奮起。
自分も芸能人になってやる、と中学卒業を待たずに上京、15歳で芸能界入りをはたしている。
デビュー当初のマネジャーの方針は山田をスターにすることだった。
そのため純愛物の主役などの仕事が続き、それについては「ありがたいこと」と感謝しつつも、同時に山田は演じながら疑問も感じていた。
主人公はわりと普通のキャラクターばかり、周りの出演者は明るいやつ、暗いやつ、コンプレックスの塊など、いろんな役どころがあるのに対し、主役はいつも「受け」の芝居になる。
山田はそんな特殊なキャラクターに挑戦、役作りをしていくことに興味を持っていた。
そう考え始めていた23歳の時、マネジャーが代わった結果、自分で好きな仕事を選んでいいと言われ、それまでできなかった役をと思い、ずっとやりたかったという不良の役をやらせてもらったという。
その作品が山田が俳優人生の転機となった映画「クローズZERO」だ。
最初は困難もあった。
撮影に参加しているエキストラは原作のファンが多く、怖い雰囲気の面々が目立った。
そのころの山田には「電車男」のオタク男子のイメージが定着していたため、エキストラへ挨拶して無視されることもあったという。
また、主演の小栗旬にも「花より男子」のキラキラ御曹司役のイメージが強かったため、
ふざけてんじゃねえぞという雰囲気の中で撮影が進んだ。
しかし、公開後は評価ががらりと変わり、山田の熱演ぶりには上々の反響が寄せられた。
シカトしていた奴らも手のひらをかえして評価したという。
それ以降の活躍は「闇金ウシジマくん」シリーズや、コミカルな冒険ドラマ「勇者ヨシヒコ」、「全裸監督」ではAV監督の役どころを熱演するなど、数々のヒット作に出演して好評を得ている。
作品ごとに変幻自在に役を演じるカメレオン俳優というあだ名もつくほど、
特徴的な役どころを演じ続けている。
山田自身は自らのことを「仕事を選ばない変なおじさん」と話しているが、謙虚ながらも信念を感じるコメントだ。